RTK5RX65Nの最初の一歩

溜まった仕事が、ひと段落したので、少しだけ、RX65N搭載のキットを触ってみた。

このボードの良いところは、前回説明したので、とりあえず、俺俺 C++ フレームワーク
を使って、簡単な動作検証と、開発環境を試してみた。

まず、ボード上には、「E2 Lite」が内蔵されている為、プログラムを転送するのに不便
は無い、ボード上のDIP-SWを切り替える事で、「E2 Lite」を有効にして、ルネサ
スのフラッシュプログラマーで書き込み等が出来る。

とりあえず、上記写真のように「SW1-1」を「ON」にして、USBを接続すると、
「Renesas Flash Programmer」から認識でき、接続する事が出来る。
・「新しいプロジェクトの作成」を選ぶ
・「プロジェクト名、作成場所」などを設定する
・「ツール」で「E2 Lite」を選ぶ
・「接続」ボタンを押すと、「RTK5RX65N」に接続する事が出来る。

一応、出荷時に書き込まれているデモプログラムを読み出して、保存しておく。

次に、LED点滅プログラムを実装してみる。

#include "common/renesas.hpp"

namespace {
    typedef device::system_io<12000000> SYSTEM_IO;
    typedef device::PORT LED;
}

int main(int argc, char** argv);

int main(int argc, char** argv)
{
    SYSTEM_IO::setup_system_clock();

    LED::DIR = 1;
    while(1) {
        utils::delay::milli_second(250);
        LED::P = 0;
        utils::delay::milli_second(250);
        LED::P = 1;
    }
}

※上記プログラムは「hirakuni45」の RX マイコン用 C++ フレームワーク上で、gcc 環境で
コンパイル出来る。
※開発環境の構築や、その他の情報は、GitHub RX に詳細な説明があるので参考にしていただきたい。
※RTK5_first_sample

RX65Nは、120MHz動作可能ではあるが、RX64Mなどのように、120MHzで
はフルスピードで動作しないようで、メモリーウェイトを入れる必要があるようだ。
ただ、ウェイトを入れた状態でも、おおよそ、10%減の速度では動作しているようなので、
実用上は問題無いと思える。
※「system_io」クラスは、工事中ではあるが、12MHzのクリスタル、120MHzの速度
で使う場合は問題無い。
※RX65N用にコンパイルすると、自動でメモリーウェイトを入れるようになっている。
※LEDは、ポート7のビット0にある。

RX関係のコードを github からチェックアウトしたら、「RTK5_firest_sample」へ移動して、

make

とすれば、実行ファイル(.mot)が出来るので、「Renesas Flash Programmer」を使って、転送
すれば、動作する。
※転送後、リセットを自動で解除するには、「接続設定」、「ツール詳細」、「モード端子設定」
で、「切断時のモード端子」で、「リセット端子をHighレベル」を選択しておく必要がある。

今回はここまで、次回はいよいよLCDの設定や描画を実験してみたい。

RL78、gccリンカースクリプトの改造

今年の初めから、大幅に遅延していたプロジェクトに係りきりになり、凄く忙しく、
立川から、兵庫の三田(さんだ)に毎週のように通い、最近ようやく、見通しがつき、
他の作業もようやく進みだした。

その中で、RL78を使った機器のプログラムを実装していたのだけど、その過程で
リンカースクリプトを改造していたので、覚書程度に紹介しておく。

RL78は、非常に沢山の種類があるのだけど、1つのグループでも、リソースが異
なるデバイスが沢山ある。
プログラム・フラッシュ・メモリーの容量が、異なるのは良くあるのだが、データ・
フラッシュの容量も色々ある。
以前は、Makefile から、容量を与えていたが、デバイス固有のリンカースクリプトに
記述した方がシンプルでスッキリするなぁーと思っていた。
ただ、リンカースクリプトは、イマイチ、記述方法が判らない部分もあり、敬遠してい
たのだが、色々実験して、ようやく方法を理解した。

多分、他に、より良い方法があるのかもしれないが、とりあえず、以下の方法で解決し
た。
まず、「メモリー」で、データフラッシュの領域を記述する。

MEMORY {
    VEC (r)   : ORIGIN = 0x00000, LENGTH = 0x00002
    IVEC (r)  : ORIGIN = 0x00004, LENGTH = 0x0007C
    OPT (r)   : ORIGIN = 0x000C0, LENGTH = 0x00004
    SEC_ID (r): ORIGIN = 0x000C4, LENGTH = 0x0000A
    ROM (r)   : ORIGIN = 0x000D8, LENGTH = 0x0FF28
    RAM (w)   : ORIGIN = 0xFDF00, LENGTH = 0x01F20
    DATAF (W) : ORIGIN = 0xF1000, LENGTH = 0x02000
    STACK (w) : ORIGIN = 0xFFE20, LENGTH = 0x00002
}

※「DATAF」が、データフラッシュの、アドレスと領域の設定。

続いて、rdata セクション内に、データフラッシュのサイズを置いて、アクセスできるよ
うに、シンボルを宣言しておく。

    PROVIDE (__dataflashsize = .);
    SHORT(LENGTH(DATAF));

これだけだ・・
新しいのは、「LENGTH()」で、「DATAF」の「LENGTH」を参照している。
領域は、「uint16_t」サイズで置いてある。
※「uint32_t」サイズで欲しい場合は、「LONG()」を使う。

「C、C++」からは、

extern const uint16_t _dataflashsize;


で参照できる。
ただ、リンクしないと参照出来ないので、コンパイル時には参照はできない変数となって
いるので、プログラム起動後に参照するような構成にしなければならない。