俺俺 RX マイコンボードを作ろう!(その3)

RL78に寄り道していた為、RXマイコン関係はしばらく停滞していたが、ようやく
再開、RX64Mのブートが出来た。

RX64Mは、RXマイコングループ中では、かなり豪勢なデバイスで、単価も高く
2000円くらいした。
Flashは2MBあり、内蔵RAMも512Kバイトもある。
※外部バスに32ビットでSDRAMを繫ぐ予定なので、176ピンのタイプとした。

・176ピンLQFPタイプ
img_0844s

単純に電源を全て接続し、パスコンを入れ、制御端子を設定する。

今回、USB接続は行わず、シリアル接続とした。
※OS-XやLinuxの開発環境を意識している。

RL78やR8Cと違い、RXマイコンは内臓発信機を使う文化が無いため、必ず外部
にクリスタルを接続する必要がある。
※今回12MHzを使った。

RX64Mには高速オンチップオシレーターが内臓されており、16MHz、18MHz、20MHz
から選択できるようになっている。
しかし、やはりクリスタルの方が正確であるので、クリスタルを接続する事とする。
※最近の内臓発信器の精度は、極めて高いので、そのうち、クリスタルを必要としなくなるのだと思う。

EMLE(10) ---> Vss
MD/FINED(18) ---> Boot:Low / SingleChip:High
PC7/UB(76) ---> Vss (serial boot)
VCL(14) ---> 0.1uF で Vss に接続
RES#(21) ---> Reset ボタン(10K でプルアップ)

さて、ブートが出来たので、早速LEDの点滅でもやってみよう~
RX64Mには、非常に沢山のI/Oがあるので、定義を実装するのは相当時間がかか
りそうではある・・・、かなり共通に出来そうなのと、R8C、RL78で、テンプレ
ートの書き方が進歩した事もあり、洗練されてきている感があるが、とりあえず、必要
になったら実装する感じで、進める事とする~

さて、LEDをどこに接続するか・・・
色々考えたが、P07(176)に吸い込みで赤色LEDを接続した、電流制限は
1.5Kオーム

電源用にブルーLEDでも接続しようと思ったが、古いロットなので、順方向電圧降下が
3.8Vもあり、無理と分かった・・・
最近のブルーLEDは、VFが2.9Vとかで、効率が上がっている。

LEDの点滅は、簡単なので、直ぐに出来た。

rx64m_first_sample

RL78/G13のフラッシュ書き込みプログラム

やっと、RL78のフラッシュへの書き込みが出来るようになった。

これで、「Renesas Flash Programmer」に頼る必要が無くなったと言いたいところだけど、
書き込めるのは Windows 環境のみという現状・・・
OS-Xでは、初期のブートモードにエントリーする部分で失敗し、Linux 環境では、初
期設定で失敗する。

調べると、どうも、シリアルドライバーの不具合のように思うが、ドライバーは最新のよ
うでもある・・・
現在USBシリアルチップはFTDIのFT231XSを使っているだが、別のチップで
試してみたいので、中華製のアダプターを複数購入、配達待ちとなっている。

ソースコード共通化の為、「termios.h」の API を使っているけど、逆に Windows 版が、
バグがあり、偶然通信できているだけなのかもしれない。

一番の懸念は、RL78のブートモードで、TOOL端子1本を使う半二重モードは、
PC->RL78は「2ストップビット」、RL78->PCは「1ストップビット」と
変則仕様になっている・・(何故、こんな仕様にしたのか、問いただしたい!)
一般的なシリアルドライバーでは、受信と送信で別々の通信フォーマットを設定できるよ
うには作られていない為、本来なら、これは、フレーミングエラーが発生してまともに通
信できないのだが、termios API で、これを無視する設定があり、Windows では、それが
機能しており、通信ができている。

Linux のドライバーは、無視する設定をしても、無視してくれないようだ・・・

一方OS-Xでは、送信データ出力のレベルを制御する機能が正常に動作していないよう
で、RL78をブートモードに「入れる」事が出来ずに失敗する。

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・RL78/G13(128K)のみの検証
・データフラッシュへの書き込みは試していない
・単線式の書き込みモードのみ対応
・リセット制御は、RTS端子を利用

RL78へのフラッシュ・プログラムは、R8CともRXとも違う仕様で(元々メーカー
が違うのでしょうがないのだけど・・・)動くまでに多少時間を要した。

RL78では、以下の特徴がある:
・基本的に内臓フラッシュの読み出しは行えない。
・「Verify」は行える。
・書き込み時に、内部で「Verify」も行う為、書き込み終了時に「Verify」を行う必要が
ほぼ無い。

RL78(GitHub)

Renesas RL78 Series Programmer Version 0.10b
Copyright (C) 2016, Hiramatsu Kunihito (hira@rvf-rc45.net)
usage:
rl78_prog [options] [mot file] ...

Options :
    -P PORT,   --port=PORT        Specify serial port
    -s SPEED,  --speed=SPEED      Specify serial speed
    -d DEVICE, --device=DEVICE    Specify device name
    -V VOLTAGE, --voltage=VOLTAGE Specify CPU voltage
    -e, --erase                   Perform a device erase to a minimum
    -v, --verify                  Perform data verify
    -w, --write                   Perform data write
    --progress                    display Progress output
    --device-list                 Display device list
    --verbose                     Verbose output
    -h, --help                    Display this

RL78_FlashProgrammer