SH7125 モータードライバー試作に向けて・・・

ちょっと前からブラシレスモーターのドライバーを実験している、以前(何十年前)に大学時代マイクロマウスをやっていた頃、DCサーボモーターの制御回路を作った事があり(全てアナログ回路)その時の知識が未だに大体使えるが、三相モーターの制御はDCモーターより複雑で、ある程度の精度で、一定速度の運転をするくらいならそこそこ簡単だが、速度とトルクを高精度で、しかもデジタル制御するには、色々と新規に開拓する事も多い。
まぁ、とは言っても、昔のように1MHzで動く8ビットマイコン(6502)とかでやっていた頃とは雲泥の性能差があり、コストも安く、デバイスの入手も楽になった為、昔のような苦労は少ない。

今回の仕事、電動バイク用のコントローラーや電源管理など、全体のパッケージの開発依頼があり、開発費はもらえないが、趣味の延長とこれから色々応用も出来そうと思って勉強のつもりでとりかかった。

最初に、AVRで 簡単な実験を行って、ブラシレスモーターの「肝」を「触り」だけ実験してみた、とりあえず、回転する事は出来たので、本格的に汎用性のあるドライブ回路を実験する為、部品集めと試作回路など作り始めた。

↑ATTINY861 を使った実験回路、手持ちの貧相な部品で作った為、パワーMOS-FETが死んでしまい、もう使えない・・・


↑ラジコン飛行機用のブラシレスモーター、安いし実験には便利!
※クワッドローターのヘリコプターを作ろうと思って4個も購入したww

最初は専用コントローラーを使う事を考えて、部品を探したが、擬似的な正弦波による制御チップがほとんどで、「回すだけなら」出来るが本格的なベクトル制御には向かないものが殆どだった。
ATTINY861も、PWMが3チャネルあるとか、デッドタイムの設定が可能とか、PLLを使って高いPWM周波数が可能だとか、ブラシレスモーターを意識した構成なのだが、ちょっと物足りない、そこで、色々探したらSH7125が適格である事が判った、50MHzで動き(実質的には40MHz)積和演算も高速だし、三相モーターに必要なPWMの構成も出来る。
※以前に秋月で買っていたので、早速テストしてみる・・・

で、早速実験し始めたのだが・・・
※SH2は、以前にSH2Aのデータロガーで KPIT の gcc 環境を使っている為、これを利用すれば簡単と思っていたが、意外と手こずってる・・・

・フラッシュROMの書き換え回数が100回まで保障 —> 少なすぎて、実用的では無い。

そこで、WEBをグルグルしてたら、デバッグ・モニターを公開しているサイトがあったので早速ダウンロードして、書き込み使ってみる。
RAM用にプログラムを作り、動かしてみるが思った通りに動かない・・・

・まず最初に引っかかったのが、「gccアセンブラ」
gccのオプションでSH2のタイプを指定しているが(-m2)これで指定しても、アセンブラレベルでは、SH2に無いニーモニックも普通にアセンブル出来てしまい(エラーが出ない)、結果、未定義命令で止まる・・・
これに気が付くまでに数時間かかった、上記のデバッガー、逆アセンブラで気が付いた。
mov.l r0,@r1+
↑この命令(ディストネーションのオートインクリメント)はSH2には無い・・・
mov.l r0,@r1
add #4,r1
にする事で回避、要は、gccの場合、アセンブラソースは極力使わないようにした方が無難なようだが、これは仕様では無くバグなのかもしれない・・・

次にはまったのは、デバッガーのバグ・・・
モトローラーのSフォーマットを食わせるのだが、ケツのデータがダウンロードされていない事が判明・・・
ホスト側のプログラム(objload.c)を見ると、Sフォーマットの最大アドレスを見つける部分に問題があるようで、そこを修正。

ついでに、逆アセンブラで、PC相対でデータを取得する部分、ワードアクセスでもロングでデータを持ってきているようなので、そこも修正、右に表示される取得データがワードアクセス命令でも正しく表示されるようになった。
※これらの修正は作者のゲストブックにコメントをしておいた。

次にタイマー割り込みを使う作ってみたが、思った通りに動作しない、とりあえず、ポーリングで動かしてみるが、全く駄目・・・
こんな簡単な部分で???
良く良くハードウェアーマニュアルを観ると・・・、初期状態では、クロックが供給されない設定のようだ・・・、これを設定、ポーリングでは動作するようになった、でも割り込みでは動作しない、割り込みを「許可」にした途端、何か別の割り込みが動いているようでそこで止まる・・・
現状ではここまで、まだまだ遠いなぁ・・・

なんでこんなとこでハマるのか・・・
まだまだ精進が必要だ・・・

——
最近、ARMの元気が良すぎる~
SHは昔から随分お世話になっている、SH3でボードを起こした事もある、それに純国産のRISCで、光っている部分も多いと思う、でもビジネスはとことんだらしない・・・、あれだけ良い部分を持っていてもARMの数の力に段々弱っている感じが観てとれる・・

開発環境もかなり弱い。
一応登録すればフリーなツールが入手出来るが(KPITのgcc)、何で登録制なのだろうか?
これでは厳密にはフリーでは無い、そしてgccもSH版はメンテナンスをしていないのではないのか・・、ルネサスはSH専用のコンパイラを外販しているが、価格が高く、オプティマイズの性能が良くても、使う気になれない(コスト比を考えると使えない)、gccとは桁違いに性能が良いようである、また、KPITのエクリプスにしろ統合環境ベースでプログラムを作ると、専用のランタイムライブラリーが勝手にリンクされてしまうし、コマンドラインでmakeとgcc、emacsで作りたいのに、それを阻害するしで、自分の好みの環境が提供されていない。
ARM だと、gccを使って幸せになれるツールチェインが沢山あるし、C++もboostも問題無く使える、しかし、SHではどうか?

そもそも、組み込み用で、gcc以外のコンパイラでまともにC++のソースコードをコンパイル出来る物はほんの一握りでしか無い事を考えると、一部のベンチマークで性能が良くても買う気にはなれないし、性能を出したければ、アセンブラで最適化すれば良いだけの話だと思える。
デバイスの値段もARMはもの凄く安くなっているし、種類も爆発的に多いし、こんな調子で、生き延びていけるのだろうかSH・・

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SH7125 モータードライバー試作に向けて・・・ への3件のフィードバック

  1. hira のコメント:

    やっとの事で、割り込みが動かない不具合を解消、何の事は無い、スタックの設定を間違っていただけだった・・・
    0xffffc000 と設定すべきところを —> 0xfffc0000 となってた、SH2 は、1レベルの呼び出しなら、PRレジスタの機能で完結するから、発見が遅れた事も要因かもしれないが、こんな痛いミスで随分時間を使ってしまい、落胆・・・

  2. のざわ のコメント:

    SH7125でkpitを簡単に使いたい場合はベストテクノロジー社のフリーウエアのGDLを
    使うと言う選択は、どうなのでしょうか?あれの中身はkpitだと思います。

    • hira のコメント:

      自分は統合環境はどうも好みに合いません・・

      組み込みでも、make、makedepend、emacs、gcc、gdb これだけで十分だと思ってしまいます、VCのように統合環境として完成している優れたものもあるのですが、組み込み系開発ではなかなか良い統合環境が無いように思います。

      GDL の評判はなかなか良さそうなのですが、とりあえず、gcc が動いて、バイナリーが作れて実機に送れるワークフローが出来あがってしまうと、なかなかCUI環境から離れる事が出来ないでいます。

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